前回は皮脂過多についての記事を書きましたが、今日は「ニキビ」についての内容です。ニキビは”皮脂過多”と大きく関わりのある悩みです。
前回の記事はこちら▶【皮脂過多の悩みとは?】原因・特徴・改善方法を専門家が3分でわかりやすく解説
ニキビとは?その特徴と段階
ニキビ=毛穴の中で炎症が起きている状態です。ここからは表皮のターンオーバーの講座の復習です。
●ニキビのメカニズム : ターンオーバーが遅くなると”古い角質”と”皮脂”が毛穴に詰まり、角栓となることで皮脂の出口がなくなります。すると、ニキビの原因菌であるアクネ菌は皮脂が大好きなので、毛穴の中でアクネ菌が増殖し、炎症→ニキビとなります。
ニキビには段階があり
- 白ニキビ(コメド):皮脂の溜まりはじめで、炎症はまだ起きていない
- 黒ニキビ:白ニキビが酸化して黒くなった状態で、炎症はまだ起きていない
- 赤ニキビ:アクネ菌が過剰に増殖し、炎症で赤く腫れた状態
- 黄ニキビ:炎症が進み、膿がたまっている状態。膿を取り出すことが重要

ニキビになる原因
①思春期のホルモン分泌:男女の違い
- 男の子:成長期に分泌が増える”アンドロゲン(男性ホルモン)”の影響で皮脂が一気に増える。
- 女の子:成長期にホルモンバランスが変わるが、排卵後に”プロゲステロン(黄体ホルモン)”が増加することで皮脂が増える。
どちらともホルモンによる『皮脂が増えること』が原因です。
②大人の皮脂バランスの乱れ
大人でも
- ターンオーバーが乱れる+ストレスや睡眠不足で男性ホルモン増加
- ターンオーバーが乱れる+生理前のホルモンバランスの乱れ
が原因でニキビが発生します。
③毛穴詰まり
本来、自然と剥がれるはずの古い角質が残っているとニキビになりやすいです。
- 暑い時期:紫外線や冷房による乾燥によってターンオーバーが遅くなることで古い角質が溜まりやすくなる
- 寒い時期:血行不良によってターンオーバーが遅くなることで古い角質が溜まりやすくなる
そうなると、皮脂と混ざって毛穴を詰まらせる確率が高くなります。
④アクネ菌の増殖
- 紫外線:アクネ菌(ポルフィリン)に紫外線があたると活性酸素が発生し、ニキビの炎症を悪化させる
- 高温多湿:皮脂腺が活発化し皮脂分泌が増えることにより、アクネ菌が増殖しやすい
⑤摩擦・刺激
紫外線やマスク・髪等による摩擦は、角質肥厚(ターンオーバーが遅くなることで古い角質が表面に溜まりやすい)を引き起こし、ニキビにつながります。
よくある勘違いとNGケア
❌皮脂は悪者だから取り除けばよい
余分な皮脂も取り除くことは大事ですが、取りすぎると乾燥が進み、皮脂が増える悪循環に陥ります。皮脂量は”毎日変わる”のでバランスが難しいですが
- クレンジングや洗顔はTゾーンからのせ、頬は長くしすぎない
- 寒くなってきたら肌の”つっぱり度合”を気にして洗顔を決める
- ぬるま湯で洗顔をする
- 洗顔料を使っての洗顔をしすぎない
などの工夫が大切です。
❌皮脂が多い=油分による保湿不要
これは私の経験でもありますが、皮脂が多いからと油分を抜いても改善にはつながらず、むしろ悪化します。必ず『水分+油分』の組み合わせで行いましょう。
❌ニキビができる=スキンケアが足りていない
ニキビは人間では細かくコントロールできないストレスやホルモンバランスの変動で起こります。自分を責めないことです。しかし、1つの or 複数ある原因がある程度わかっておくと日常のスキンケアで軽減できるようにもなります。
❌ニキビを触るorつぶす、刺激の強いスクラブ
ニキビができてしまったら、基本的には薬に頼りましょう。炎症直前か炎症後になるので、できるだけ触ることはしないでください。こうならないためにも、日ごろのスキンケアで抗炎症成分(グリチルリチン酸ジカリウムやとランキサム酸など)を取り入れていくことも効果的です。
ニキビ肌を改善する方法
ニキビができたら基本的には薬(市販薬か皮膚科)で治しますが、日ごろのスキンケアでニキビをできにくくする方法はいくらでもあります。
①気温(湿度)によってスキンケアや方法を変える
先ほどもお伝えしたように、暑い日や寒い日でもニキビのメカニズムは違います。暑い日や寒い日でスキンケア商品やスキンケアの仕方を変えることも大切です。
②古い角質が溜まりやすい肌を整える
拭き取り(アルコールは適量はいいですが、強すぎるものはNG)やピーリング系成分配合の洗顔を使うことで改善してくることがあります。きちんとスキンケアを徹底するのであればアルカリ性温泉も効果的です。
生活習慣として、できるだけストレスを溜めないことや肌・身体を冷やさない工夫も行いましょう。
③皮脂過多を整える
『水分+油分』の両方が大事です。皮脂が多いからと油分が少なくても皮脂過多につながります。必要最小限の油分を取り入れましょう!
皮脂過多対策の講座はこちら▶【皮脂過多の悩みとは?】原因・特徴・改善方法を専門家が3分でわかりやすく解説
④摩擦や刺激を避ける
- 「触らない・潰さない」徹底
- 鎮静成分を日常ケアに入れる
- 枕カバー・マスクを清潔に
- 髪が顔に触れる環境を避ける
- メイクスポンジは最低でも週1回は洗うor使い捨てる
を心がけるだけでも改善してきます。
ニキビ肌を改善する”おすすめ”成分
薬機法では言えませんが、日々成分も進化しています。ニキビができやすい肌からできにくい肌にする成分をご紹介します。
炎症(赤ニキビ)を抑える
| 成分名 | 役割 |
|---|---|
| グリチルリチン酸2K | 赤み・炎症を鎮める定番有効成分 |
| アラントイン | 炎症抑制+皮膚修復 |
| ナイアシンアミド | 炎症抑制+皮脂コントロール+色素沈着ケア |
| カミツレ花エキス | 抗炎症・赤み抑制 |
毛穴詰まり・角栓ケア(白・黒ニキビ)
| 成分名 | 役割 |
|---|---|
| サリチル酸(BHA) | 角質をやわらかくし、詰まりを溶かす |
| AHA(グリコール酸・乳酸) | 表面の角質をゆるめる |
| 酵素(パパイン・プロテアーゼ) | 角質をやさしく分解 |
| ビタミンC誘導体(APPS/VC-IPなど) | 皮脂酸化を抑える+毛穴締まり感 |
| レチノール | ターンオーバーを整え角栓を作りにくく |
皮脂コントロール
| 成分名 | 役割 |
|---|---|
| ナイアシンアミド | 皮脂抑制+炎症抑制の二刀流 |
| ビタミンC(APPS/VC-IP) | 皮脂分泌抑制+抗酸化 |
| アゼライン酸誘導体 | 皮脂抑制+詰まり改善 |
ニキビ跡(赤み・色素沈着)
| 成分名 | 役割 |
|---|---|
| ナイアシンアミド | 色素沈着抑制・炎症後の赤みケア |
| トラネキサム酸 | メラニン生成抑制+赤みケア |
| ビタミンC誘導体 | 美白効果・毛穴締め効果・透明感UP |
| レチノール | ターンオーバーで薄くする(加減が大事) |
まとめ
ニキビは年齢や生活習慣、体質によってできるものです。できてからコントロールするのには時間がかかってしまいますが、日常のケアを気をつけることでニキビができにくい肌を維持することができます。肌のターンオーバーを考えると1か月以上はかかってしまいますが、ポイントを押さえて理想の美肌に導いていきましょう!
・思春期は「皮脂の量」
・大人は「皮脂の質・バランス」
・改善の鍵は
①詰まりを作らない
②炎症を止める
③皮脂バランスを整える
④生活習慣を整える
次の講座はこちら▶【乾燥とは?】原因・特徴・改善ポイントを3分で専門的にわかりやすく解説


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