化粧品は、成分や使用感だけでなく「売れる仕組み」によっても大きく運命が左右されます。
どれほどこだわってつくられた商品でも、世の中に知られなければ“存在しない”のと同じ。この記事では、化粧品業界の流通構造と、販売の裏側にあるリアルをわかりやすく解説します。
化粧品の販売方法は様々あります。
実店舗販売、卸売り、ECサイトでの販売・・・
メーカーが直接販売する場合ー「伝える力」が重要視される傾向に
デパートコスメや大手ブランドの多くは、自社の販売店舗や美容部員を通じて商品を販売しています。
この場合、商談相手は”消費者=お客様”です。
自社の研究力・強み、商品の特徴、香りやテクスチャなど、ブランドの世界観を「どう伝えるか」が鍵になります。
そのため、教育(カウンセリング力)・PRと連動したカウンター演出に力を入れ、販売員がブランドの”語り手”になります。最近はお客様の認知度向上のためにプロモーションにより力を入れる企業も多くなってきました。
最近はお客様の認知度向上のためにプロモーションにより力を入れる企業も多くなってきましたが、基本的には中身を伝える力=販売力になるのです。
しかし、消費者は気軽には買えません。
販売店を持たないメーカーが各店舗に置いてもらう場合ー「どれだけ売れるか」が評価される傾向に
自社店舗を持たず、バラエティショップやセレクトショップ、ドラッグストア等に置いてもらう場合、問屋やバイヤーが介在します。
この場合、商談相手は問屋の店舗担当者やバイヤーです。彼らが注目するのは「どれだけ売れるか」「どんな販促ができるか」です。
バイヤーは、商品の良し悪しよりも「売上見込み」で判断する傾向があります。
そのため、商談では商品の良さ以外にも、以下のような要素が重視されます。
- SNSでの反応や口コミ数
- 広告塔に有名人を起用などのプロモーション
- 販促キャンペーンやPOP提案
- 店頭での回転率
つまり、“PR力”がなければ棚に並ばないか、売れなければ返品商品としてメーカー側に返ってくる(契約にも寄りますが・・・)というのが現実です。
しかし、実店舗を持たないメーカーは全国の店舗に配荷できることで、消費者が店舗に行けば気軽に購入できるというメリットもあります。
“良い商品”が売れないこともある理由
化粧品業界では「いいものだから売れる」とは限りません。
ブランドの認知が低い、広告費をかけられない、SNSで話題になりにくいーそのような理由で、どんなに高品質でも店頭に出られない商品も多く存在し、消えていきます。
逆に、プロモーションが上手なブランドは一気に全国展開され、短期間でヒット商品となることもあります。
この”格差”が、化粧品業界のリアルです。
消費者が知っておくべき視点
化粧品を選ぶとき、「インフルエンサーがいいと言っていたから」「トレンド成分が入っているから」と、広告や口コミの「話題性」だけでなく、「誰が、なんのために(どんな考えで)つくったのか」という視点をもつことも大切です。
裏側の仕組みを知ると、宣伝よりも”信念のあるブランド”を選ぶことができます。それは肌のために誠実にモノづくりをしているブランドを見抜く力にもつながります。
まとめ
化粧品業界は、見えない”売る力”と”伝える力”のバランスで成り立っています。しかし、本当に肌に寄り添う商品は、数字よりも理念から生まれるもの。そのバランスを考えてEC販売も増えてきたのかもしれません。
化粧品の流通は、どの流通がいいというのはありませんが確実にPRの力が関わってきます。良い商品に見えても違法な表現でお客様を騙す会社も存在します。
化粧品を選ぶときは「話題性」もさることながら、自分の肌にどんな風に良いのかを重視してみてくださいね!魔法のように悩みが良くなる化粧品は存在しません。
また、この内容は化粧品業界への就職を考えている人にも必見です。その会社が「どんな売り方をしているのか」にも注目すると理解が深まります。


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